令和元年(2019年)10月5日土曜日、今年度の第5回「校長カフェ」を開催しました。今回は、今年度初めて参加された方を含む21名の保護者の方にご参加いただきました。

 前回は講演がありましたので、直接参加された保護者の方と対話をするのは7月以来久しぶりでした。ですので今回は、じっくりと夏休み以降の状況について一人ひとりの参加者の皆様からお話をお聞きしました。発表する皆さんがとても熱心にお話してくださったため、ほかの皆さんも引き込まれるように聞いて下さり、あっという間の2時間となりました。

 私からのお話はごく短く次のようなお話をいたしました。その内容を全ての保護者の皆様と共有するため、以下に掲載させていただきます。


  今週は後期始業式がありました。この半年間、子どもたちの様子を見ていて私なりに伝えたいことがありましたので、そのことに絞ってお話をしました。今日はせっかくの機会ですので、そのことを話題にしたいと思います。子どもたちは、様々な目標をもって学校生活を送っています。そして目標達成のために一生懸命取り組んでいます。ただ、中には、何のためにその目標を立てたのか、何のためにその目標に向かって努力しているのかを振り返ってみてはどうかと思えるケースにも出くわします。そこで、始業式で次のようなお話をしました。

 

 今日から後期が始まります。前期半年間を振り返り、後期半年間の目標を定めようと思っている人も多いと思います。そこで、今日は、目標にまつわる話をしたいと思います。

 皆さんは、目的と目標の違いを意識したことはあるでしょうか。色々な考え方がありますが、私はこのように理解しています。何のために何をするのか、と考えたとき、「何のために」が目的、「何をするのか」が目標です。ところで、数値化しやすい目標は分かりやすいのですが、数値化になじまない目的は忘れてしまいがちです。その結果、目標だけが頭に残るということがおこるのですが、これは時として人を苦しめることになります。

 例えば、こんな話があります。健康な生活を送るために何キロやせようという目標を掲げた人がいたとします。その人はとてもまじめな人で、何が何でも目標を達成しようと努力を重ねた結果、無理がたたって体を壊してしまいました。この話は何かおかしいですよね。健康な生活を送るために掲げた目標を達成したら体をこわした。これってどうなのでしょうか。

 つまり、目的と目標はセットでなければならず、そうではない状況になると、とんでもないことが起こりえるのです。皆さんがすでに掲げている目標、そしてこれから立てる目標は、何のためにするのかという目的をときどき振り返ってみてください。できれば、何かに書き留めて部屋などに貼っておくことをお勧めします。

 

 いかがでしたでしょうか。早速2、3人の子どもたちとは、このことについて雑談をしました。各ご家庭でも、ときにはこうした話題を取り上げてみても良いかもしれません。


 今回はこのような話をさせていただきました。本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

令和元年(2019年)10月7日