啓北商業の新しい学び ~ 『啓北スタイル』の紹介

本校では、平成29年度より文部科学省指定のスーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)事業を3年間に渡って行ってきました。

 『マネジメント能力を身に付けた札幌の未来を担う人材の育成 札幌の未来を啓(ひら)く人』をテーマに、札幌の未来を担う人材となるために必要な「マネジメント能力」を身に付けるため、「観光」・「MICE(イベント企画)」・「起業家教育」・「地域ビジネス」の各学びを行う教育プログラムを開発し、実践してきました。

 

 

  この教育プログラムは、現在、啓北商業の新しい学び(通称:『啓北スタイル』)として、継続して行っています。

  ここでは、その学びについて、簡単に紹介をします。

 

『啓北スタイル』とは

啓北商業の新しい学びでは、お互いに協働して課題を解決する力を身に付けるために、各教育プログラムで共通して行われている『啓北スタイル』で実施しています。

最初に、事前学習で予備知識を身に付けた後、専門的な分野について研究をしている講師からお話をしてもらい、プログラムの課題を明確にします。その後、授業の中でグループディスカッションにより課題の解決方法を考え、グループごとにプレゼンテーションを行い、課題解決策や学んだこと、気付いたことを共有します。さらに、まとめとして振り返りを行い、学びを自分の言葉でしおりに表現します。これをそれぞれの教育プログラムごとに行います。

『マネジメント能力』とは

マネジメントとは何か。例えば、コンビニのお弁当を開発することを考えてみましょう。お弁当を販売するために必要なことは何でしょうか?食材をどこから仕入れるか?値段をいくらにするか?どのパッケージを使うか?どのように商品を届けるか?などなどなど、いろいろな人が関わり、いろいろなことを考えなければ、弁当は販売できません。

 

 もっと具体的に言うと、食材の仕入れについてはどの取引先を使えば安く、いいものが仕入れられるのか?パッケージも多数のパッケージからどれを使うか?どの会社のものを使うか?輸送も効率を重視します。コンビニ弁当を販売するという目的達成のために、様々な人やモノを結びつけて、仕事をする。これがマネジメントです。啓北商業では、目的を達成するためにいろいろなものを結びつける力(=マネジメント能力)を3年間の学びの中から身に付ける教育プログラムを行っています。

  

 

『新しい学び』の紹介1 - 『観光』についての教育プログラム

2年生『マーケティング』の授業では、市内のバス会社が販売している温泉日帰りパックを活用した観光プランを作成しました。

作成にあたっては、マネジメントの手法を使い、ターゲットの設定、ニーズの考察、販売予測の立案、顧客満足の実現のためにはどのような行程が良いのか等、グループディスカッションを重ねました。

 様々な情報を分析し、自分達なりに解釈し、まとめた観光プランは、その後、クラスごとにコンテストを行い、発表しました。さらにクラス代表になったチームは、学年全体の前で発表し、内容を皆で共有しました。

 

『新しい学び』の紹介2 - 『地域ビジネス』についての教育プログラム

  1年生『ビジネス基礎』の授業では、札幌で実施できるスポーツのイベントを考える教育プログラムを実施しました。

  講話からスポーツを通じた地域振興について知り、その後自分の考えを「アイディア創出シート」に書き出し、まとめます。

  その後、グループに分かれて、札幌の資源を基にスポーツイベントを通じて地域振興策を提案します。その際にはアイディアの創出技法を使って考えます。

  最後は、プレゼンテーションを行い、各グループの考え方を全体で共有します。