先日、高文連石狩支部ボランティア研究大会が札幌市生涯学習センターちえりあで開催されました。石狩管内の高校12校が集い、参加生徒も129名と多くの生徒が参加し、各学校のボランティア部の活動内容を共有するとともに、各学校の交流を行いました。

今年度は札幌あすかぜ高校が当番校業務を担い、開会式前にあすかぜ高校の校長先生と少しお話をしました。あすかぜ高校ではボランティア部がなくなってしまい、今回は生徒会執行部の生徒の皆さんが当番校業務を行っていましたが、校長先生いわく、生徒数がだんだんと減ってきて、部活動についても特に団体競技ではチームが組めない状況になってきている、とお話をされていました。あすかぜ高校は平成23年4月に稲西高校と稲北高校が再編統合してできた学校ですが、1学年、当初8学級が現在は3学級になってしまっているとのことです。少子化の波は地方だけの問題ではなく、ここ札幌でも大きな問題となっています。

札幌市教育委員会から示された資料によると、札幌市内の高校入学者数は、令和8年度までは15,500人前後で推移していますが、令和9年度には15,000人を下回り、市立高校においても2間口相当の削減が必要との見解が示されておりますが、教育委員会では、入学者数の減少に対応した適正規模を維持しつつ、市民のニーズに応えるためには、単なる間口削減ではなく、今後の在り方を踏まえた発展的な再編が必要と考えており、令和4年第一回定例市議会の代表質問において、教育長から、「中学校卒業者数の推移を踏まえ、9年度に南区の藻岩高校と啓北商業高校を発展的に再編し、藻岩高校の敷地に新設することで教育環境の整備を図る」との考えを示されました。新設校においては、藻岩高校が進めている先進的な地域探究活動や啓北商業高校の実践的な職業人材育成プログラムなど、両校の実践や特色を生かした教育内容とすることとしています。教育委員会では、準備検討会議を組織して、開校準備に向けての検討を行っております。新設校の校舎の図面はおおむね出来上がり、現在は教育内容について検討を行っているところです。

この準備検討会議には、両校の教職員だけではなく、中等教育学校を含む市立高校からも教職員がメンバーとして参加しています。本校からこの会議に参加している教員には、これまで行ってきた実践や特色だけを持ち寄って学校づくりを行うのではなく、新しい学校ができるのだから、会議のメンバーが理想の学校を創っていく気持ちが大切で、既存の考え方にとらわれないアイデアを持ち寄って、素晴らしい学校を考えてくださいと、背中を押しているところです。どんな学校となっていくかとても楽しみです。

そのような中ですが、本校は、来年度、開校10年目を迎えます。札幌市内で初めての中等教育学校として開校し、国際バカロレアを導入するなどしながら、これまでの普通に考えられてきた教育手法を劇的に変更し、大学入試に特化しない将来に生きるスキルの獲得に主眼を置いた教育活動は、未だ道半ばではありますが、生徒の活躍や成長を見ていると、この手法は間違っていないと感じるまでになっています。知識獲得を主眼に置いた大学入試の突破を目指した手法に寄らなくても、生徒は目標としている進路に進み、むしろ進んだ先で、本校で培ったスキルを駆使して様々なところでリーダーシップを発揮しているのを見聞きすると、他の学校においても学びの転換が必要な時期に差し掛かっているように思います。

現在、検討が進んでいる新設校においても、既存の枠にとらわれない自由な発想で学校づくりが進むことを期待したいところです。

 

     2022年2月22日 北海道新聞朝刊及び北海道通信社の記事より

 

令和5年(2023年)1031

校 長  宮 田 佳 幸