「外来生物を捕獲せよ!」

 

目的  北海道の指定外来種であるアズマヒキガエルをテーマに、外来種に関する正しい

    知識を学ぶ。また、実際の防除を体験することにより、外来種が身近にいることを

    実感し、北海道の生態系保全の将来について考える。

 

講師  両爬の生態系をかんガエル札幌市南区チーム・代表  徳田 龍弘 氏

    札幌市環境局・環境都市推進部環境共生担当課    前河 栄二 氏

 

場所  札幌市南区北ノ沢

 

日時 事前学習:4/28() 放課後  ※オンライン

 捕獲実習:4/29()

 

 

 

■講座の様子 

【事前学習】4/28()放課後

 

 

 

札幌市環境局の前河さん、両爬の生態系をかんガエル札幌市南区チームの徳田さんより、外来種についての講義をして頂きました。

 

講義のあとに、生徒からたくさんの質問がでました。講師のお二人が丁寧に答えて下さいました。

 

さて、明日の捕獲実習ではどのくらいのアズマヒキガエルを捕獲できるでしょうか。

【捕獲実習】4/29()午前

 

 

昨年は熊の出没で実施できなかった捕獲実習。今年は大丈夫でした!!

 

 

1年次生22人、2年次生5名が参加しました。DS科だけでなく普通科の生徒も参加しました。

 

 

 

実物のアズマヒキガエルの生態を教えて頂きます。

 

刺激を受けると背中から白い液体を出すのですが、それには毒性があるとのことで、目や口に入らないように注意を受けました。

 

 

 

アズマヒキガエルが産卵に集まる池にはネットで罠が作られていました。

 

 

 

ネットを潜って入ったら、外に出れないような仕掛けです。

 

 

 

池の周囲の状況を教えてもらいました。

 

周辺には、アズマヒキガエルが狸やアライグマに食べられた痕跡が多数残っていました。

 

 

 

アライグマの足跡のようです。

 

アライグマも外来種です。アズマヒキガエルを餌にしてアライグマが増えることもまた生態系を破壊します。

 

 

 

エゾサンショウウオやエゾアカガエルといった在来種も生息しています。

 

 

 

エゾサンショウウオの卵です。

 

アズマヒキガエルが増えることは在来種が数を減らしたり絶滅する要因になります。

 

 

 

水路を少し歩くだけで、何匹ものアズマヒキガエルに出会いました。

 

 

 

こうやって見るとかわいいカエルです。

 

 

 

池に戻って全員で捕獲開始です。

 

 

 

わずか1時間弱で約200匹を捕獲しました。

 

 

さらに、まだ孵化していない卵も多数回収しました。

 

 

 

最後に、

「これらは人間が持ち込んでしまった生物」

「しかし生態系を壊してしまう生物」

「できるだけ苦しまない殺処分の方法とは」

 

などについてお話し頂きました。

 

 

 

 

 

「本日はありがとうございました」

 

【生徒の感想】

◆研修以前は、外来種は悪者で害しかないものだと思っていましたが、実際に見てみると意外と

可愛かったりして、外来種は難しい問題なんだなと思いました。適正な生息地に居れば何の問題

もないのに、人間が連れ込んだせいでこんなことになってしまっているのは非常に可哀想だと思

います。

 

◆今回の研修に参加して、アズマヒキガエルは外来生物ではあっても、生息する場所で一生懸命

生きているんだなと思いました。徳田さんが、本州ではアズマヒキガエルは減少していると教え

てくださり、その理由はカエルの天敵が多いからと仰っていました。それを聞いて、理想の生態

系を維持するのは本当に難しいんだなと感じました。

 

◆卵は今回が初めてでかなり長かったのが大量にあったので驚きました。カエル以外にも現地に

いるたくさんの生き物を観察できたのでとても良い経験になりました。