旭丘高校は、昭和30年代のはじめ、人口の都市集中化などによって深刻化した札幌市内の高校入学難を解消するために地域住民の方々が中心になって進められた市立高校新設運動の結果、当時の札幌市の決断によって誕生した市立高校です。このように地域住民の方々の運動によって誕生した学校は全国的にも珍しいものでした。
旭丘高校は、初代校長に北海道学芸大学(現北海道教育大学)教授の梶浦善次氏を迎えて以来、アカデミックな校風のもとで人材の育成に努めてきました。その間、全国的に大学進学率が上昇していく中で、地域の生徒の進路希望を実現させ、多くの大学合格者を出す「進学校」として認められるようになりました。
また本校は「北海道高等学校教育研究会」の本部事務局を発足の昭和38年以来務め、歴代校長がその会長の任を果たしてきました。同会は高等学校の各教科などに関する事項を研究し、会員相互の研修と識見の向上につとめ、高等学校教育の振興を図ることを目的とするものです。本校は本部事務局として、こうした会の1.研究会の開催、2.講習会・講演会の開催、 3.機関誌の発行・講演会の開催 、4.その他本会の目的達成に必要と認められる事業等の運用に当たってまいりました。同会は公立・私立合わせて約3000人の会員数を誇り、2012年で50周年を迎えました。
旭丘高校は、初代校舎の老朽化にともなって校舎の全面改築が行われたのを機に、新しい時代に対応した新しい高校に生まれ変わろうとしています。現在の新校舎は、「学校の主役は生徒である」という基本理念にもとづいて、「自己管理・自己責任」,「共用」の原則などをキーワードに、ガイダンス機能を重視したオープン型の職員室やロッカーラウンジ、個人用ロッカーの設置、情報化社会に対応した施設・設備など個性的な設計が多く採用されています。
こうした特色ある校舎を最大限活用しながら、これまで先輩たちが築いてきた「進学校」としての伝統をさらに発展させる形で、「将来,社会のさまざまな分野で貢献できるリーダー的人材の育成」をめざす学校として、平成15年度入学生よりはじまった新教育課程実施を機に教育内容を一新し、さらに,平成16年度入学生から「単位制」を導入して、21世紀「進学ADVANCE」構想のもと、より効果的な教育内容の実践に向けて全面的に取り組んでいます。