「ニトリのデジタル戦略」

目的  北海道民に身近な家具・インテリア販売の「ニトリ」では、どのように「お、ねだん以上。」を実現しているのでしょうか。今回は、その秘密の一つでもあるニトリの「デジタル戦略」について、北区のニトリ札幌本社で講義とワークショップを通して学びます。麻生店や札幌本社内も見学させてもらいますよ。北海道で誕生したニトリのDXやデータサイエンスを体感してみよう!

 

  講師  株式会社ニトリホールディングス 情報システム改革室 室長 荒井 俊典 様 ほか

 

場所  株式会社ニトリ札幌本社 / ニトリ麻生店 (どちらも札幌市北区)

 

内容  8:50 ニトリ札幌本社集合

 9:00 10:00 麻生店見学、札幌本社見学 

 10:00 10:30 講義【ニトリのデジタル戦略】

 10:40 12:00 ワークショップ【札幌市内に新しく1店舗ニトリを出店しよう

 

備考 この講座は、北海道、札幌市、国立大学法人北海道大学、株式会社ニトリホールディングスによる「みらいIT 人財」育成の推進に関する連携協定に基づく「探究的な学習活動におけるIT・データサイエンス活用促進事業」を活用して実施しております。

 

<講座の様子> 

事前学習 1/29()

 

今年最後のサイエンスアカデミーです。

 

 

数理DS19人に加え、普通科からも9人が参加しました。事前学習では、まずニトリの企業説明をして頂きました。

続いてワークショップの事前学習をしました。

 

 

テーマは

  【札幌市内に新しく店舗を出店しよう】

です。

 

 

札幌市の各区・町内の人口分布や公共交通機関の情報をもとに、どこに出店するのがよいか考えます。

 

 

すでに出店しているニトリの店舗や、競合他社の店舗のことも考えなくてはいけません。

 

他にはどんな情報が必要でしょうか。

 

 

今日は「大まかな出店場所」と「店舗の規模」を話し合い発表しました。

 

2/10()の講座当日には、全部の班に出店計画を発表してもらいます。

講座当日 2/10()

8:50にニトリ札幌本社前に集合。ニトリ札幌本社はニトリ麻生店と隣接しています。

 

まず店舗でどのようにITが活用されているのかを解説してもらいました。在庫管理、業務管理、ニトリアプリなど、様々な部分でDXが進んでいました。

 

コールセンターでは、お客様から年間300万件もの問い合わせ・要望などが来るそうです。これをサービス改善や商品開発に活かすためにはDXが不可欠。

自社開発の顧客情報管理システムについて教えて頂きました。

 

また、情報システム室も見学させて頂きましたが、写真をお見せすることはできません。世界中の購買情報・顧客情報・天候情報などがあつまる作戦指令室のようなところでした。

 

 

情報システム改革室の荒井室長に「ニトリのデジタル戦略」について講話して頂きました。企業理念、10年後を見据えた世界中へ出店計画、それに必要なDX戦略やIT人材についてお話下さいました。

 

ITが未来をつくるのではない。人が未来をつくるのです」

という言葉が印象的でした。

 

休憩を挟んで・・・

 

ワークショップ

 【札幌市内に新しく店舗を出店しよう】

 

の仕上げと発表です。

 

今日は、

 

「商圏の特徴を考慮」し、「出店場所を番地まで具体化」します。そして「店の規模」「出店理由」「店名」までを考えます

 

スライドはクロムブックでつくります。45分間でできるだけ良い発表にしよう!

 

6つの班がそれぞれ力作を発表しました。

 

◆つい先日北海道からの撤退を決めた大手スーパーの建物を使う案

 

◆自社店舗や競合他社を避けて考えた案

 

◆一度に色々な買い物ができるよう、お店が集まるエリアに出店する案

 

◆パチンコ屋を買収して店舗を出す案

 

などなど。写真や地図を使い、スライド3枚で良くまとめていました。

 

この日は、ニトリで実際に出店計画を企画する部署の方も来ており、各班のアイディアを講評してくださいました。

 

各班の提案を評価してくださる一方で、プロの視点も教えてくださり、とても勉強になりました。

 

最後に代表生徒から感謝を述べて講座は終了です。

 

学校ではできない学びがありました。

たくさんの方が関わって下さって準備して頂き、本当にありがとうございました。

 

<生徒の感想>

~本社見学について~

◆情報戦略室の仕掛けがすごかった!モニターがカッコよかった!

◆商品が欠品になりにくいように配置が工夫されていたり、アプリを使ってお客さんが自分で商品を見つけやすいようにする工夫がありがたいなと思った。

◆コールセンターでは自社製ソフトを使って情報のやりとりを行い、ChatGPTも活用して大量の電話やメールを活用していることに感心した。

◆社員の方が快適に過ごせる環境作りなど、働きやすそうな環境だと思った。

 

~講話について~

◆日本国内だけでなく、海外にも出店していっていると初めて知って驚きました。

◆情報システム、製造、運搬など全ての行程を自分たちで行うことでコストを削減できるから、さらなる利潤UPに繋がっていくんだとわかりました。

◆アジア・ヨーロッパ・アメリカにも出店していくには、向こうの家具・インテリアの大手企業に負けない何かが必要になってくるんだろうなと感じました。ニトリの実態をたくさん知ることができてとても勉強になりました。

 

~ワークショップについて~

◆琴似に出店する案は僕も考えていたので「とられた~」と思った。自分達の手稲案が思ってた以上に高評価をいただいてびっくりした。

◆人口や店舗同士の近さだけでなく、ニーズや年齢など考える点がたくさんあると知り面白かった。

◆考えるのは楽しかったけど、実際に新店舗を出店するにはリスクがあり、利益を出さないといけないというのを知れて良かった。

<事後アンケート>

 アンケート結果