本日、10月3日、本校は2年目の後期のスタートを切りました。前期の最後は、全校強歩でした。開成高校と開成中等教育学校の合同行事で、中学校1年生から高校3年生まで、総勢960名余りの生徒が、真駒内から定山渓ダムまでの20数キロの完歩に挑戦しました。当初、完歩できるか不安に思っていた生徒たちも、いざ、歩き始めると、友人たちと談笑しながらということもあり、ほとんどの生徒が完歩証を手にすることができました。とても、いい形で前期を締めくくることができました。
さて、後期のスタートは、久しぶりの紺のブレザー、ネクタイ、エンブレム、白ワイシャツの4アイテムによる登校でした。いつもとは違う厳粛な雰囲気の中で、着任式と始業式が行われました。着任式では、夏休み明けから新たに着任したALTの先生に加え、10月1日付けで、新たに着任した4名の外国人の先生を紹介しました。これにより本校では、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、シンガポール、香港と、多彩な国籍を有する10名の外国人スタッフが常駐することとなり、まさに、生徒たちが異文化と出合い、英語のコミュニケーション能力を身につけるうえで最高の環境となりました。
始業式では、生徒が椅子に座っていたこともあり、たっぷりと20分近く校長講話を行いました。後期を迎えるにあたってということで、大きく以下三点についてお話をしました。
一点目は、改めて、私たちが55年の歴史ある開成高校から継承すべきことについてです。継承式典での開成高校の先輩たちのお話から、各自が継承すべきと感じたことを日々の学校生活の中で具体的な形に表してみようと呼びかけました。併せて、校訓「山アリ、空アリ、大地アリ、永遠を知れ」の中に、本校が引き継ぐべきものは全て込められており、すなわち、開成とは、型にはめられるのではなく、自分から作り上げるもの、この自由を何よりも大切にしてきたのではないかと語りかけました。この学校のすがたは、本校の学校教育目標「わたし、アナタ、min-na そのすがたがうれしい」に通じるものでもあろうと話をしました。
二点目は、現在、本校はそのような学校になっているかどうかを、改めて考えてみようと問いかけました。学校はみんなが安全かつ安心に過ごすことができる場所でなければなりません。生徒と教職員が真剣になって、この学校をみんなが安心して過ごすことができる場所にしていこうと呼びかけました。もし、安全や安心が確保されない状況となれば、私たちが大切に引き継ごうとしている「自由」を制限せざるを得ない場合もありえる、今、私たちが「自由」の伝統をしっかりと引き継ぐことができるかどうかが問われていると、熱く語りかけました。生徒は、この話を真剣に受け止めてくれたように思いました。
三点目は、異文化との出会いによる学びの広がりについてです。10名の外国人スタッフが常駐する学校、海外見学旅行やSSH、SGH等の海外調査研修で海外に行く機会が多い学校、さらに、海外の姉妹校から外国の生徒たちが学校交流に訪れる学校など、本校ほどグローバルな環境が整備されている学校はないと話をしました。「このチャンスを生かすのは、皆さん一人一人の一歩前に踏み出す勇気。是非とも、開成留学にチャレンジしてみよう」と呼びかけました。
最後に、生徒、保護者、教職員みんなが、「本校は日本一、世界一、いや宇宙一の学校だ」と胸を張って言える学校にしよう、そして、この学校を舞台に今を十分に楽しもうと語りかけ、長い話を締めくくりました。
後期も学校ではたくさんの出来事が起こると思います。校長室の窓から、どんな風景が見られるのか、今からとても楽しみです。前期もたくさんの素敵な風景が見られたのですが、ついつい発信することがお留守になってしまいました。そこで心機一転。後期は、素敵な風景をたくさん発信していきたいと考えています。