「三者会議」は、生徒・保護者・教職員の三者が平岸高校をより良い学校にするために、学校が抱える課題などについて協力して話し合い、改善を目指すことを目的に平成18年度に設立されました。

 本会議では、生徒・保護者・教職員が同じ場所に集い、話し合いをするということだけでなく、三者が互いに対等な立場で議論できるという点も大きな特徴の一つになっており、「開かれた学校」を目指した取り組みの一環としてスタートしました。

 本会議は北海道では平岸高校のみが実施しており、札幌市が平成21年に制定した子どもの権利条例「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」の中の「意見を表明する権利」を具現化し、主権者教育にも資する取組みとして外部からも注目されるようになってきました。

 生徒は本会議において、よりよい学校づくりに主体的に関わることにより、自主性や自律性が育まれ、社会との関わりの中で生きていくための資質・能力が育成されます。また、自らつくったきまりなどを学校生活でどう生かすか考えることにより、よりよい社会を創るという目標を社会と共有する意義を学びます。

 このように、「開かれた学校」を目指した取り組みが「社会に開かれた教育課程」を実現するものとして発展しています。

 本会議が設立した当初は、会議の形をつくるための「創成期」(携帯電話の取り扱い、授業改善・授業評価の実施など)となっていましたが、課題の解決が年度をまたぐなどの問題がありました。

 そこで、単年度で課題を解決できるような議題を設定するなど、「課題解決期」(カーディガンのポケット新設、平高祭での花火打上げ、校内の自動販売機に炭酸飲料水を導入など)を迎えました。単年度で課題を解決することによって、生徒会や代議員の生徒を中心に、自分たちの手で何かを変えたという思いを感じることができたようです。

 そして、現在はこれまでの経験を活かし、「議論期」(スマートフォンのマナー向上など)を迎えることとなりました。

 生徒・保護者・教職員の各視点から議題を検討することによって、欠けている点に気づき、話し合いによって平岸高校をより良い学校にするための会議として「三者会議」を実施しております。